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EKさんの体験記

40代女性。地方都市在住。専業主婦。

持病無し。若干のアレルギー体質。


3月下旬頃、なんとなく喉がおかしいなあと思ってはいましたが、体調は全く悪くなかったので何かに感染したなどとは露程も思わず、乾燥のせいだと考えていました。


県内の新型コロナウイルス感染者の報告は少なく、どこにいてもおかしくないと思いつつも買い物や外食は控えめにしながら出かけていました。


元医療従事者で、飛沫感染なら買い物くらいの外出であれば気を付けていれば予防はできるだろうという自負がありました。



3月31日、ひどい悪寒を感じ、あ、熱が上がりそうだという感覚がありました。あっという間に39℃近くまで熱が上がり、ガタガタ震えるような悪寒があるのに鼻水や咳などはなく、普通の風邪ではないなあと思いました。


夫が総合病院の勤務医をしているので、これはコロナかどうかはっきりさせないと夫が感染源になって大変なことになると、自分の体調よりも感染が広がることを恐れました。



翌日4月1日、夫にどうにかPCR検査できないものかと相談しましたが、当時はPCRは明らかな感染者との濃厚接触や海外渡航歴がなければ医師が依頼しても保健所が検査をさせてくれなかったため、自分には検査はできないと言われました。


県の感染対策を担っている感染症専門医がいる中核病院を直接受診したほう自分が保健所に検査依頼をするよりも確実だと言って、夫は出勤していきました。


その病院へ電話して受診したい旨を話しましたが、電話対応された方に、当院では保健所からの依頼がなければ一切検査はできないので保健所に電話するようにと言われました。


言われた通り保健所に電話すると、マニュアルを読んでいるのがわかる対応。感染者との濃厚接触はありますか、海外渡航歴はありますか。ありませんと答えると、検査対象ではありませんと言われました。まだ発熱2日目なので、4日目まで自宅で様子を見るように言われます。


病院にも保健所にも断られたことを夫に伝えると、県のコロナ相談窓口のコールセンターがあるからそこにかけてみるように言われ、かけてみました。


コールセンターの対応も保健所と全く同じで、感染者との接触歴はあるか、海外渡航歴があるか、発熱が4日目まで様子を見るようにとの対応をされました。


夫が医師なので、夫に感染させていないかどうかが心配なんです、夫が病院で感染を広めたらどうするんですか、大丈夫だと言い切れるんですかとかなり強く言うと、ものすごくしぶしぶと、では保健所に連絡してみてくださいと言われ、また保健所に電話をかけました。


保健所に電話をかけると、また最初と同じ対応。接触歴は、海外渡航歴は~と話すのを遮って、それは朝同じことを聞きましたしさっきコールセンターでも聞きましたしわかっていますけど、夫が医師で感染を広めるのが心配だから検査したいと言っているんです、あなたは私がコロナではないと言い切れるんですか、もし感染を広めたら誰が責任を取るんですかと、絶対引くまいという口調で強く言いました。


ではかかりつけ医に相談してくださいと言うので、持病がないのでかかりつけはない、夫が医師なのでいつも夫に診てもらっているけど、その夫が自分では検査依頼を出せないから中核病院を受診するようにと言っていて、中核病院に電話したら保健所の指示がないと検査されられないと言われたから今こうして電話をかけているんですと話しました。対応された保健所の方は本当に困り果てたような口調で、しぶしぶという感じで、では、中核病院に連絡してみてください、とやっとのことで口にされました。


やっと、やっと検査が受けられる。そう思って中核病院に連絡すると、保健所からの依頼がないと、とまた同じ説明をされたので、保健所から何の連絡もうけていないことに驚きつつ、今までの経緯を話し、保健所に連絡するように言われてここに電話したのだと言うと、県の感染対策を担っている感染症内科の先生に電話を繋がれました。


そこでまた、昨日から発熱があるが夫が医師なので感染を広めないためにどうしても検査をしたいのだと話すと、「お聞きした症状ではコロナとは限らないですよね。インフルエンザかもしれませんので、コロナの検査はしません。受診されたらインフルエンザの検査ならやりますよ」と言われました。コロナだったら夫が感染を広めるのが心配なんですと言うと、「感染させないように気を付けてください」と言われました。「インフルエンザの検査しかしませんが、それでもよければ受診してください」と言われ、やっとたどり着いた最後の望みの綱をバッサリと切られました。この先生に検査をしないと言われたら、もう検査する術はどこにもない、望みが全て絶たれたことを意味していました。



しばらく打ちひしがれていましたが、午後になって腰の痛みが段々強くなっているのに気付きました。歩いていると痛みが響く感覚があり、トイレで尿が濁っているのを見て、ああこれは急性腎盂腎炎だと思い、病院で勤務中の夫に連絡して受診し、抗生剤の点滴を受けました。


マスクはしていましたが特に隔離されることもなく、処置をしてくださった看護師さんもマスクのみで隣のベッドにも患者さんが寝ている状況。検査結果を待ちながらゆっくりと点滴をしてもらい、内服薬をもらって帰りました。


よかった、腎盂腎炎の発熱ならコロナじゃなかったと安心し、隔離する必要もないと判断して自宅でも特に感染対策はせずに過ごしました。自宅で腰の痛みと高熱に苦しみながらも、抗生剤を飲めば治るものだと思い、ひたすら安静にして過ごしましていました。



抗生剤を飲んで腰の痛みは良くなっていきましたが、数日経っても熱はなかなか下がらず、喉の痛みを強く感じるようになりました。強烈な眠気もあり、腎盂腎炎だけでは説明のつかない症状に再び、コロナではないかという不安が襲ってきました。


発熱から4日目の4月3日、もう一度コールセンターに電話しました。相変わらず接触歴は、渡航歴はと聞かれ、発熱から4日経っていることを強く主張すると、保健所に電話するように言われました。


保健所に電話すると、お馴染みの接触歴は、海外渡航歴はと聞かれ、もう何度も電話してるんですけどね、発熱4日目までは待てと言われて今電話しているんですと言うと、詳しい症状を聞かれ、37~38度台の発熱が続いていますと言うと、37度のこともあるんですね。37.5度以下になるのならコロナではないです、と言われました。


もう、本当に疲れました。どう頑張っても検査には繋がらないのだと諦めるしかありませんでした。


夫も職場で上司に私の症状を話して検査を受けられないかと打診してくれていたようですが、血中酸素濃度の低下などの肺炎を疑う所見がなかったので、検査は難しいだろうと判断されたようでした。



コロナかどうか判断する術を絶たれた後も、症状は日に日に悪化していきました。喉の痛み、悪寒、異常な眠気、腰の重怠い痛みがあり、発熱してから10日ほど経った頃から息苦しさや胸の圧迫感、吐き気、頻脈などが出てきました。


発熱から2週間目に胸のCTを撮りましたが、こんなに息苦しいのに肺炎の所見はなく、血中酸素濃度も96%くらい。体の症状を裏付けするデータが得られず、夫にも体よりも心の問題なのではないかと思われるようになっていました。


高熱は出ないけれど、毎日37度台の微熱が続き、最低限の家事をする以外はずっと横になっていて、常に眠く、トイレにいくのも辛いようなだるさ。


体調を崩す前は毎日2時間くらい歩いて買い物に行っていたのに、一歩も外に出られる気がしないような体調が続きました。



全く良くなる兆候がなかった体調が、発熱から3週間目になり、突然ふっと軽くなりました。息苦しさや胸の苦しさが無くなり、残るのは喉の痛みと多少のだるさくらいで、あ、治った!と思えるほどでした。


体が軽くなったことがうれしくなり、家事をしたり車で遠出しなければならない用事を済ませたりと、2日ほど動き回ると、翌日からまた強いだるさや眠気、頭痛や吐き気などがぶり返しました。


体調が改善してからのぶりかえしに落ち込み、病院で血液検査をしてもらいましたがこれといった異常はなく、気になるのは血小板の数値が若干の高値のまま上がり続けていることと、Dダイマーが1.1だったことくらいでした。



その後も良くなったかと思ったらぶり返すを繰り返しつつ、その波は段々と小さくなり、発熱から3か月経つ7月頃には軽い運動もできるほどの体調に戻っていました。


8月下旬、夜中に突然の激しい悪寒で目が覚め、30分ほど震えが止まりませんでした。それからまた若干の微熱や体のほてり、腎盂腎炎の時のような腰の痛みが復活し、4月頃ほどの辛さではないものの、不調が続いています。


この症状の原因はもう証明のしようがありませんし、異常が出ないのであれば命に関わるものではないのだと思っています。でも、私の体には何かと戦った後の傷が残っているのを感じています。


命を失うようなものではないかもしれませんが、原因のわからない不調を抱え続けている辛さ、医師にも身近な人にも理解してもらえない辛さが絶えずあります。時間はかかるのかもしれませんが、この症状に名前がついて、認知されていくことを願っています。

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